本インタビューでは、焼津市観光協会の専務理事・増田充邦氏と観光事業担当・仁藤里美氏に、観光協会の役割や取り組みについてお話を伺いました。
観光協会が「食」を中心とした地域の魅力を国内外に発信する重要な役割を果たしていることや、イベント運営やSNSを活用した広報活動、若者へのアプローチ方法について語られています。
さらに、焼津市の魅力を今後どのように発信し、地域を活性化させるかについても展望をお聞きすることができました。
焼津市観光協会とは
本日は、焼津市観光協会の専務理事の増田さんと、観光事業担当チーフの仁藤さんにお話を伺います。よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
まず、焼津市観光協会はどのような組織なのか教えていただけますか?
まず、焼津の魅力を市内外に発信しています。極端なことを言えば、世界にも発信してい
くわけですが、焼津には現在、観光地というものがあまりないんです。そこで、焼津の魅
力として特に「食」を中心に発信していますね。組織としての活動を説明するのは少し難
しいですが、基本的には観光に関することを特化して行う組織です。
少し疑問があったのですが、市役所と観光協会はどのように違うのですか?
市役所も焼津の魅力を発信するためにイベントなどを行っていますが、観光協会は特に観
光に特化して、焼津の魅力を発信していく組織です。市役所ではできないようなことを、
観光協会が補って行っています。
焼津の魅力と特産品紹介
「食」を中心に発信しているとのことですが、特におすすめの食べ物はありますか?
やはりお魚ですね。特にマグロはどうですか?焼津のマグロは美味しいですよ。
よく食べます。美味しいです。
そうでしょう?焼津は「魚の町」として知られていますが、農産物も良いものが多いんで
す。例えば「カツオトマト」という商品もありますよ。焼津の特産品には「アメーラトマト」もあります。
イベントと観光案内の活動
焼津といえば海ですが、大井川地域の観光についてはどのような発信をしているのでしょ
うか?
大井川地域では桜エビが有名です。漁協直営の食堂で食べることができます。ぜひ行ってみてください。
観光協会の主な仕事内容を教えていただけますか?
観光協会の主な仕事は、イベントの運営です。例えば、焼津海上花火大会や大井川で行わ
れる踊夏祭、釣り大会などがあります。その他にも、観光マップの作成や観光案内、SNS
やホームページでの情報発信も行っています。
若い世代への情報発信とロケ地案内
例えば、自分たち高校生や若い人に向けての発信はどのようなものですか?
高校生が遊ぶところというと難しいですが、観光協会は会員さんたちで成り立っている
ので、会員さんの情報を中心に発信しています。
現在、観光協会の会員さんは300名弱です。市内の企業や飲食店が多く、焼津を応援してくれる方々が会員になってくださっています。飲食店など新しくオープンしたお店の情報も発信していますので、ぜひ活用していただければと思います。ちょっと美味しいものが食べたいな、というときに活用していただければと思います。
本当に身近な情報を発信しています。なかなかどの方向に進むべきか難しいところもありますが、ターゲットを細かく設定しているわけではなく、広く発信しています。
市内の人や全国の人に向けて、区別せずに情報を発信しているという感じですか?焼津市ではいろんなイベントが運営されていると思いますが、イベントの運営はどのように行われているんですか?
まずはイベントのポスターを作ったりします。さらに、イベントを開催するために協賛者さんに協力を依頼したりもします。観光協会だけではイベントは成り立たないので、ボランティアさんや高校生の皆さんにも協力していただいています。先日も焼津高校の生徒さんが踊夏祭に参加してくれました。そういった方々をまとめながら、イベントを開催しています。イベントの準備はだいたい8割から9割を占めます。当日の活動は1割程度です。実際には、準備がとても大変なんです。高校生でいうと、文化祭の準備と同じような感じです。
文化祭も準備が大変ですよね。
準備にはたくさんの時間をかけますが、当日はあっという間に終わりますよね。その大
変さがよくわかります。ところで、観光マップの作成について教えてください。それはど
のようなものなんですか?
観光地のガイドです。焼津市内の地図をもとにしたマップや、お店紹介も載せています。最近は若い人はスマホで地図を見ますが、年配の方は紙のマップを欲しがることが多いので、このような紙の地図を使って観光案内をしています。この地図は観光協会に置いてありますが、魚センターにある無人の観光ブースにも置いてあります。また、観光協会の会員さんのところや市役所、公民館、空港にも置いてあります。
このマップは毎年作っていて、今は5万5000部から6万部ほど作っています。毎年、内容を更新していて、お店が変わるとその情報も変わります。以前はもっと小さなマップでしたが、会員さんがどんどん増えて、焼津を盛り上げようということで規模が大きくなりました。
1年にどのくらいの会員の方が増えるんですか?
1年で20件くらいですかね。20件くらい増えますが、その代わり辞める方もいます。プラスマイナスゼロではないですね。どんどん増えていきますしね。
知っているお店もあるんじゃないですか?」
そうですね、あります。
食事する場所がピンクで、見学施設が緑、お買い物する場所が青で表示されています。
一応、色分けをしています。そして、このマップのデジタル版もあるんですよ。
デジタル版も一応、ホームページに掲載していますので、マップはホームページからも見ることができます。デジタル版も一応、ホームページに掲載していますので、マップはホームページからも見ることができます。自主運行バスもありますよ。バス、乗ったことはありますか?もっと皆さんに使ってもらいたいんです!
焼津に温泉があるのは知っていますか?
焼津の温泉は、5年連続で1位を獲得しているんですよ。焼津には『食』だけでなく、『温泉』もありますし、花沢の里という重要伝統的建造物群に指定されている場所もあります。県内では唯一国に認められた場所ですし、花沢の里も非常に人気のある場所なんです。焼津の温泉は、5年連続で1位を獲得しているんですよ。焼津には『食』だけでなく、『温泉』もありますし、花沢の里という重要伝統的建造物群に指定されている場所もあります。県内では唯一国に認められた場所ですし、花沢の里も非常に人気のある場所なんです。焼津駅を出発点に約3時間で楽しめる『焼津3時間マップ』の配布も行っていますよ。
その3時間マップとはどういったマップなんですか?
これは、焼津にいきなり来たけど、『どこに行ったら良いか分からない』という方のため
に、半日くらいで回れるコースを簡単に案内しているマップです。実際に3時間分かは、分かりませんが、どれくらいの時間でどこまで行けるかという目安として作っています。
観光協会は『食』を中心に発信しているんですよね。花沢の里のような観光地は、他に
何かありますか?
小泉八雲のゆかりの地として、小泉八雲の史跡が浜通りにありますので、そういった場
所も案内しています。ご存知ですか?小泉八雲が焼津に滞在していたことを。
来年の朝ドラにも関係しているんですよ。小泉八雲さんの奥さん、小泉節さんが主役に
なるんですが、来年の秋に『ばけばけ』という題名で放送予定です。小泉八雲さんは夏に
焼津の海が好きで何度も来ていたんですが、奥さんは数回しか来ていなかったようです。
今、焼津がロケ地になるかどうかを推しています。
以前、焼津高校でも撮影がありましたね?『ちひろさん』の映画で。
こういったロケーションの受け入れも行っています。また、テレビ番組の取材に協力して、さまざまなお店を紹介するなども行っています。
観光協会の今後の展望
ありがとうございます。
そろそろ締めに入りますが、最後に焼津市観光協会として今後どのようにしていきたい
か、展望を教えていただけますか?
そうですね、今までお話ししたように、まだまだ焼津には魅力的なものがたくさんありま
すので、それらを発掘しながら、どうやって多くの方にその魅力を伝えられるか、これか
らも勉強していきたいと思っています。地域活性化のために、私たちができる発信力を生
かして取り組んでいきたいですね。職員一同、しっかりと勉強し、経験を積んで、その上
で取り組んでいきたいと考えています。
本当に、うちの職員の皆さんは一生懸命いろいろなことを勉強しながら頑張ってくれてい
ますので、これからもさらに磨きをかけて、より良い活動をしていきたいと思っていま
す。
本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。
いえいえ、こちらこそありがとうございます。