こんにちは。野口です。
海蔵寺は創建から700年以上もたつ歴史のあるお寺です。
市民には境内に幼稚園があることのほうが有名かもしれません。幼稚園が併設されているだけでも珍しいですが、ご本尊がお地蔵さんで、そのお地蔵さんも1年に1度しか見れるタイミングがないことはご存知でしょうか?
今回はそんな海蔵寺の歴史と見どころをご紹介します。
海蔵寺のアクセス方法・行き方
車でのアクセス
東名高速道路「焼津IC」から車で約12分です。
バスでのアクセス
JR焼津駅前から焼津大島線(しずてつジャストライン) に乗車後、「小川東」で下車、徒歩約3分。
バスの本数は多くありません。あらかじめ時刻表でご確認ください。
海蔵寺の歴史と由来
出典:海蔵寺 | やいづライフ
創立は1305年(嘉元3年)と、700年以上の歴史のあるお寺です。創立当時は「宝城山安養寺」という名で天台宗のお寺だったそうです(現在の海蔵寺は時宗)。
1500年(明応9年)の夏、城之腰村の吉平という漁師が網を引き上げると、1mほどの木のお地蔵さんが網にかかっていました。吉平は驚き、仮のお堂を建ててお地蔵さんを祀りました。
その後にお地蔵さんが村人たちの夢の中に現れ、「私と縁がある安養寺に移してくれれば、おまえたちを守り、願い事を叶えよう」と語ったそうです。
村人はそれに応じてお地蔵さんを安養寺に移しました。以後、「海からあがったお地蔵様」にちなんで海蔵寺と呼ばれるようになりました。
海蔵寺のご本尊とご利益
ご本尊 | 延命地蔵尊 |
ご利益 | 海上安全・川除け |
この地は古来より大雨のたびに大井川が氾濫し、田畑は大きな被害を受けました。そこで村人はこのお地蔵さんに「大井川の氾濫をなんとか止めてほしい」とお願いしたことから、「川除地蔵尊」とも呼ばれています。
海蔵寺の見どころ
1年に1度しか御開帳されないご本尊
海蔵寺の名の由来にもなり、歴史や神話のあるご本尊の地蔵ですが、なんと1年に1度しか見れるタイミングがありません。
それが毎年7月23日、24日に開催される「地蔵尊大縁日御開帳法要」です。この日のみご開帳されお姿を見ることができます。
屋台も出てたくさんの人で賑わいますので、タイミングが合えばぜひ足を運んでみてください。
焼津市指定文化財の本堂
1860年頃に建てられた総けやき造りの本堂は焼津市の指定文化財となっています。紀州徳川家、遠州横須賀城主西尾家や田中城主本多家といった多くの武将・大名から信仰を受け、正面桟唐戸には葵紋が刻まれています。
甚助の板子
ギリシャ生まれの小説家、小泉八雲の作品『漂流』は、彼が焼津に滞在していたときに聞いた海蔵寺の話がもとになっています。
中でも有名なエピソードは、焼津港から讃岐へ向かう途中で遭難した福寿丸で、ただ一人助かった天野甚助が一枚の板子にすがって2日間漂流して助かったというものです。
このときの板子は長い間海蔵寺に保存されていましたが、現在は焼津小泉八雲記念館に展示されています。
焼津駅前には小泉八雲の石碑もありますので、合わせて見てみてください。
海蔵寺の御朱印
出典:海蔵寺 – 焼津市/静岡県 の御朱印。燒津七福神の一つ… by さらしる | Omairi(おまいり)
海蔵寺は境内に幼稚園(小川幼稚園)が併設されている珍しいお寺です。書き置きの御朱印もありますが、幼稚園の忙しいタイミングなどでなければ直筆もご対応いただけます。
事前に確認し、先に御朱印をお願いしてから参拝すると良さそうです。
まとめ:1年に1度の御開帳法要にて御本尊を拝観しよう
今回は海蔵寺をご紹介しました。歴史や文学としてのゆかりも多く、焼津の町をより深く知ることができるお寺です。
なによりも1年に1度しか見ることのできないご本尊の延命地蔵尊をぜひとも見たいものですね。
海蔵寺の概要
名称・読み方 | 海蔵寺(かいぞうじ) |
電話番号 | 054-620-3588 |
住所 | 〒425-0035静岡県焼津市東小川6-21-4 |
駐車場 | あり(無料) |
御朱印 | あり |
参拝可能時間 | 終日解放 |
寺務所受付時間 | 要確認 |
拝観料 | 無料 |
Webサイト | https://www.kaizouji.com/ |
SNS | なし |